Let there be radio!

笑いの神は言った。「深夜ラジオあれ。」と。

三四郎ann0の「これから」

こんばんは、岸田井助です。

先週はスペシャルウィークということで普段聞いていない番組も聞いてみたりして忙しい一週間でした。まぁ、タイムフリーもあるので今週も聞けるものもありますが。ところでスペシャルウィークといえばTBSラジオスペシャルウィークをなくすことにしたというニュースを見かけましたね。従来のクソみたいな聴取率調査ではなく、ラジコによるデータ取集・分析にも本腰を入れるということでしょうか。今後の動向に注目です。

さて、今回の記事ですが、先週金曜日の三四郎ann0(きんに君リターンズ回)を聴いて思うところがあったので記事にまとめてみました。

なかやまきんに君はフグだという話 

 普段はラジオの1つの放送回に対して感想を記事にするというようなことはしていません。しかし、今回の放送はあまりにも不快だったのでたまらず記事にしました。

番組の流れ

「あの男が返ってくる」という触れ込みで、ゲストに2回目となるなかやまきんに君を迎えたSPW。きんに君の無茶苦茶なボケの連発に合う三四郎。(マジではないですが)ぴりつき始める三四郎。「帰れよ」などとという場面も(そういうノリなのは分かってます)。そしてくそコーナー「U・A!」が一夜限りの復活!でしたが、三四郎はきんに君を無視。小宮のネタ読みも超適当でイラついてここでラジコを切りました。この番組を途中で切ったのはこれが初めてです。

何が不快だったのか

まずはリスペクトが感じられなかったことです。いじられキャラのきんに君ですが、仮にも先輩ですしもう少しリスペクトがあってもよかったんじゃないでしょうか。せっかく先輩が来てくれたのに「帰れよ」「黙れよ」というのを連発されると、聞いている側としてはそれがノリだとわかっていてもやはり不快なんですよね。

 

つぎは、力不足を他人に押し付けているように見えたことです。

きんに君を面白くするにはやはりうまく突っ込んで捌かないとだめだと思います。Youtubeに上がっているきんに君の平場の面白名場面では、やはりうまいツッコミの人がいるんですよね(ピンネタのマグマ中山にはツッコミ不要ですが)。彼らがうまく場を回したり、しっかりツッコミをやりきっているので特有の滑り笑いが生まれていると思います。

これはフグ料理に似ていると思いました。フグを捌くには免許が必要で、それ専門の技術が求められます。そして捌かれたフグ料理は、「河豚は食いたし命は惜しし」といわれるほどの美味しさがあります。きんに君も、単体では食えないという猛毒をもっています。しかし、今田やフット後藤などの高い技術を持った料理人が捌くことで一級品の料理に仕上がります。そしてこの美味しさこそが広く知れ渡っているきんに君の面白さの大きなウエイトを占めているのだと思います。

この点で、三四郎は免許がないのにフグを捌いてしまった。そしてリスナーに地獄のような放送回という毒入りフグ鍋を提供してしまったんです(エゴサかけると面白かった!と絶賛している人もいましたが)。で、僕が思うのは「自分たちの技術力不足で毒に当たったのにきんに君を馬鹿にするな!」ってことです。もっと面白くできるきんに君をちゃんと捌けよ!って思うんです。例えば、「芸人を志した理由」のところとかだと、きんに君が影響を受けた人物にボディビルダーの名前を列挙するというボケがありました。そこで、相田が「その人たち、ボディビルダーでしょ」ってツッコミを入れたんですが、「いや早い早い!」と。もっと泳がせてタメを作らないと。即座に切り捨てるようなツッコミだったので面白くもないし、人を馬鹿にしている感が出て不快でした。

他にも三四郎はきんに君にツッコミを入れていましたが、どれも冷たく突き放しているだけに聞こえてしまった。そこにリスペクトが感じられなかった。単純に後輩が先輩を馬鹿にしているだけに聞こえた。そういうツッコミはあるのかもしれないけど、きんに君はそれだと面白くならないと思うんですよね。力がある人がいじっているときは、根底に温かみを感じさせた上で辛辣な、あるいは強烈なツッコミをいれているんですよね。で、滑った挙句に「異常者」だの「もう帰れよ」だのは単なる悪口なんですよね。

一応三四郎を擁護すると、彼らの面白さの一つに「生意気さ」があるのかな、とはおもいます。ただ、それも使い方を間違えると毒にしかならない、と思います。

次の節以降では、この原因を考察してみました。

 

普段は面白い(ただし…)

僕はこの番組を聴き始めて約2年半になると思います。この番組は面白いと思って毎週欠かさず聞いています。そして、このラジオには二人のなんとなくゆるい空気感が流れていて、掛け合いからも仲の良さがうかがえて好きです。

私はこの掛け合いこそがこのラジオの面白さだと思います。強キャラボケをする小宮に突っ込む相田、器デカい・金持ちボンボンキャラの相田への小宮の突っ込みがこのラジオの軸にあるものだと思います。

そうした縦軸の中に2人のトークがあります。小宮のトークは大体面白くてさすがだな、と思いますが相田はイマイチなんですよね…この前の福田トーク滑りとかもそれですよね。どんなイマイチさかというと、昔の春日のトークみたいなんですよね。面白い時もあるが(母親と確定申告話など)、多くが見えないオチに向かってグダグダとさ迷い歩く…みたいな。春日はそのことを散々いじられていましたが、数年前から作家さんと打ち合わせすることでかなり改善されてきました。相田も何とかそのような努力をしてほしいです。

 基本的にゲストが来るときは面白くない気がする

 ここからが本題なのですが、このラジオにゲストが来たときに「思っていたより面白くならない」と感じているんですよね。正確にはハネ切らない、という感じでしょうか。もちろん面白い回もありますよ、頻度の問題です。あとは、私の期待値が高すぎるのかもしれませんが。ふつおた祭りとか聞いてみたいですけどね私は。

原因

まず小宮はテレビ出演が多くmc的な立ち位置にいることもあるし、能力的にも対応できていると思います。ボケに回ったり突っ込んだり。野球で例えると、コントロールがいいピッチャー。狙ってストライクを取れる(狙って面白いことを言う、する)、狙ってボール球を投げられる(スカす、滑り笑い)。そしてこのコントロールの上に、彼の天然由来の抜け玉(サブウェイ行ったことない、とか)があって魅力的なピッチャーになっているんだと思います。

で、問題は相田だと思うんですよね。基本的にゲスト回では相田がツッコミに回ることが多いですが、うまく捌けずにとっちらかっている印象があります。これは普段の放送でも相田がツッコミになる回でも見られますが、相手は小宮一人ですし彼には力があるので何とかなっていると思います。しかし、ゲストが来るとその小宮補正が効き切らずとっ散らかる(縦軸がぶれるor複数できて捌ききれない)ことが多い気がします。野球の例でいうと、コントロールの悪いピッチャー。ストライクを取れるかは運しだいで投げてみないとわからない。ボール球が多くなりすぎて四球(単純に滑っている)も多い。相田の魅力は、これまた天然キャラ、のんびりキャラから繰り出されるチェンジアップだと思うんですけど、そもそものコントロールが悪すぎて生かし切れていない気がしています。あとは最近のキレ芸。これは面白いと思います。このインコースへのストレートと、のんびりキャラのチェンジアップでもっと笑いを生み出せるんじゃないの!?と思っちゃいます。素人風情ですみませんが。

ちなみにこのたとえで行くと、春日なんかはコントロールは悪いですが球速があるタイプの最上級なのでいいんですよね。藤浪みたいな感じで。

まとめると、「ゲストが来ると捌き切れてない」という印象を僕は持っているわけです。ただし、このとっちらかりがうまく作用すれば面白い(例:変異体SPW)んですよね。そのある種のシュールさがこの番組の魅力の一つでもあるわけで…難しいですね。 

結論:相田が悪い?

ここまで書いてきて思いっきり相田批判記事になってしまっているわけですが…相田にもよさがあります。たとえば、餃子SPW@小宮宅は良かったです。あえて「家のものにいたずらする」というお笑いの教科書をせず、エミネムかけながら楽しく餃子パーティーをする(しかも美味い)というのはとても面白かったです。これだけの面白さを秘める相田にはまだまだ期待しています。ただ、現時点では…という話です。

そういえば…似たような回が…

今回のきんに君回のようにツッコミが捌き切れず地獄回になったものに、オードリーANNの箱根コナキンズ回を思い出しました。詳細は省きますが、箱根旅行で結成された音楽ユニット箱根コナキンズが登場した回で、そのボケの多さ、質を春日が捌き切れず番組公認の地獄回になりました。箱根コナキンズも相当な悪ノリでしたが、そこを春日も全く捌ききれず、猛毒鍋になっていました。春日の力不足が露呈した回だったなと思います。

最後に

今回この記事を書いた僕の根底にあるのは、きんに君が好きだという気持ちだと思います。めちゃくちゃ面白い彼を、笑いにもならない雑な扱いをした挙句disらないでほしいと思いました。ただ、僕はこの番組が好きなので「ちょっと違うんじゃない?」という気持ちも込めて書きました。これまでいっぱい笑わせてくれたこの番組の「これから」に期待しています。